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戦略と戦術の違い [投資の心得]

株式投資に取り組む場合でも、戦争や企業経営と同じように戦略と戦術が必要です。

戦略と戦術は同じだと考えがちですがまったく違うものです。

この辺を十分に理解しておく必要があります。

よく言われることに明治の政治家には戦略があったが、昭和にはそれがなかった、この違いを端的に示すのが日露戦争と太平洋戦争だということです。

ともに大国相手の戦いでしたが、日露戦争は旅順攻略という一極集中と講和に入るタイミングまで計算された戦略があったが、太平洋戦争ではこの俯瞰(全体を上から見ること)がなかったというのです。

これが正反対の結果を生み出した指摘しています。

株式投資の場合でも、この戦略と戦術の違いを知り、これを混同しないことが重要です。

株式投資における戦略とは、長期の視点にたった基本的な投資スタンスにほかなりません。

そしてこれを決めるのが大局観ですから、大局観こそが戦略ということができます。

大局観とは相場の長期のトレンドをどう考えるかということです。

これを決定するのは相場を決定する景気、企業業績、政策、海外情勢等々、様々な相場環境条件ですが、これをベースに相場の長期の方向を見定めるわけです。

意外とこの大局観が忘れられていることが多いのです。

長期のトレンドがどうかということを忘れて、短期の相場波動だけをみていたのでは、とんでもない深みにはまってしまうのです。

大局観があってこそ、長期に強気スタンスをとるか、弱気スタンスをとるかという基本姿勢が決まります。

この基本姿勢をベースにしたうえで、個別銘柄の選択や実際の売買行動が行なわれるわけですが、これが戦術にあたります。

大局観で長期に強気と考えていれば、これに応じた戦術をとればよいのです。

短期の上下波動に右往左往する必要はありません。

大局観がなければ目先の動きに惑わされて買えば値下がり、売れば値上がりしてしまい、儲けるチャンスを逃してしまうこともあります。

大局観が弱気なら強気の時とは戦術を変えなければいけません。

あえて投資する場合でも、短期回転を重視し、上手くいかない時はいさぎよく早期に撤退することを考えなければいけません。

これが戦術ですが、こうした戦術も大局観という戦略があって可能になります。

このように大局観、すなわち戦略を持たないと、チャンスを逃し、また怪我を大きくしてしまう可能性があるのです。

ところが、投資家の中には戦術と戦略の区別がつかず、戦略を忘れて戦術だけを投資戦略と思い込んでいる人も見うけられます。

戦術を戦略と思い込んでいたのでは、投資成功の確率を挙げることはできません。

戦略と戦術の違いを理解して、戦略を構築する努力が必要なことを忘れていけません。


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