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為替相場展望 [為替情報]

今週の為替相場は、米国株の反発の持続性を見極める展開となりそうだ。
このまま決算発表で事前に警戒されたほどの減益が出てこなければ、株高・円安の流れが持続。
対円以外では安全逃避の後退によるドル安の圧力が掛かるものの、決算改善による「良い米長期金利の上昇」がドル/円でのドルを下支えしてくる。

一方で決算好転の織り込みが一巡してくると、ノンバンクCITの破綻問題などとあいまって信用不安が再燃。
米国株は現在の反発で「2番天井」をつける形となり、8月に向けて過去2年続いた株安・円全面高の再燃が本格警戒されることになる。

為替需給面でも東京市場では、国内輸出企業の円買いとドル売り、ユーロ売りの圧力が根強い。
さらに23日には、みずほフィナンシャルグループ(FG)が実施した公募増資の払込が控えており、新株を購入した海外勢による円転・外貨売り発生の可能性も注視されている。
それに対して円安要因として注目されるのは、21-22日のバーナンキFRB議長の議会証言だ。
先行きの景気回復に一定の自信を示すとともに、追加の国債買い入れに慎重な発言を行うと、円安・ドル高材料となる可能性も消えていない。
もちろん、追加緩和策の後退は、米国で長期金利の上昇(債券安)・株安・ドル安となるリスクをはらんでいる。
とはいえ最近はガイトナー米財務長官が繰り返し「強いドル政策」を連呼し始めた。

同じタイミングで日本では、米ウォール街のモルガン・スタンレーと資本関係のある三菱東京UFJ銀行が17日から本邦個人向けに米ドル建て社債の販売を開始しており、米国当局の本格的なドル高政策の強化との関連で憶測を呼んでいる。

ガイトナー氏の「強いドル発言」でもドル安が続くようなら、米政府の信認にかかわる問題となってしまう。
そのためドルの安定化を担保できるような経済指標や企業業績、政策対応などの裏付けが出てきたのではないか、という疑心暗鬼もくすぶっている。


来週の注目イベントは以下の通り(時間は日本時間)

<20日・月>
10:30 豪4-6月期生産者物価指数
(予想上回れば利下げ休止を意識で豪ドル高、
 下振れなら豪ドル安)
17:30 英6月マネーサプライ[速報]
(高い伸びなら追加の量的緩和が後退。ポンドを支援)
23:00 米6月景気先行指数
(長短金利差の拡大やマネーサプライ急増が上振れ
  要因)
 日-海の日の休日

<21日・火>
15:15 スイス6月貿易収支
(赤字拡大なら中銀が通貨高の牽制を強化も)
22:30 カナダ中銀、政策金利発表
(予想は据え置き。金融緩和の小休止を示唆なら
 カナダ高)
23:00 バーナンキFRB議長、下院金融委員会で半期
 金融政策報告
(景気回復に自信を示し、追加の国債買い入れを
 否定すればドル高。反対ならドル安。最近のガイトナー
 財務長官のドル高発言の連呼に歩調を合わせると、
 本格的なドル高政策に警戒感)
麻生首相が衆院を解散[21日の週早々の解散、8月30日総選挙の方針を表明]
(政治空白が日本の株安と円高材料にも)
米決算発表予定
ブラックロック[市場開始前]
ステート・ストリート[時間未定]

<22日・水>
10:30 豪4-6月期消費者物価指数
(予想上回れば利下げ休止を意識で豪ドル高、
  下振れなら豪ドル安)
17:00 英中銀、議事録公表[7月8、9日分]
(次回会合での追加緩和を示唆ならポンド安)
23:00 米5月住宅価格指数
(最近の住宅指標は改善傾向)
23:30 EIA週間石油在庫統計
(夏のエネルギー需要で在庫が減少なら原油高・資源
 通貨高へ)米決算発表予定
モルガン・スタンレー[時間未定]
カーライル[時間未定]
ノーザン・トラスト[市場開始前]
USバンコープ[市場開始前]
バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)[19:30]
キーコープ[20:30]
ウェルズ・ファーゴ[21:00]

<23日・木>
06:00 ブラジル中銀、政策金利発表
(メキシコに続く金融緩和の休止声明が焦点。新興国や
 資源国に利下げ打ち止めが広がると金利差面では円安
 要因となる一方、新興国の株安とリスク回避の円高にも)
08:50 日6月貿易収支[通関統計]
(輸出改善なら円高と株高・円安の両リスク)
21:30 米新規失業保険申請件数
(政府の雇用対策を受けた改善焦点。オバマ米大統領は
 6月8日、今後100日以内に60万人の雇用を創出する
 という計画を発表)
23:00 米6月中古住宅販売件数
(最近の住宅指標は改善。ただし6月は長期金利の
 上昇が悪材料に)。
米決算発表予定
CMEグループ[市場開始前]
CITグループ[市場終了後]
アメリカン・エキスプレス[市場終了後]
みずほフィナンシャルグループ(FG)公募増資の払込日
(公募に応じた外国人投資家分の円転・外貨売り発生も)

<24日・金>
17:00 独7月Ifo景気動向指数
(独ZEWの7月景況指数は予想を下回る)
22:55 米7月ミシガン大学消費者信頼感指数[確報]
(速報値は悪化。その後の株高・原油安などが改善要因)


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