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今週の為替相場展望 [為替情報]

11月22-26日週の為替相場は、ドル反発の持続性と調整的なドル安・ユーロ高の行方をにらんだ展開となる。

ドルに関しては、年末商戦の持ち直し期待、最近の指標改善、FRBの追加量的緩和(QE2)に対する国内外での批判、今後の規模縮小思惑、米国勢による年末決算対策の海外収益ドル転(本国送金)、ドル調達キャリー取引の年末調整などにより、反発地合いに転じてきた。

短期的にはドル高にスピード面で過熱感も警戒されており、調整的な下押しリスクが意識される。

ドル高を主導してきた米債金利の上昇(債券価格の下落)も、10年債は3.0%、30年債は4.5%という当座の節目に接近してきたことで、上昇ペースが一服してきた。

その中で今週は米国で注目イベントが相次ぐ。

ドル/円は日々のイベントに一喜一憂しながら、調整的なドル戻り売りをこなしつつ、ドルの底固めと下値切り上がりトレンドの定着を見極める展開となろう。

経済指標面では、23日のGDP改定値が上方修正、中古住宅販売は前月急増の反動減、24日の耐久財受注は改善、新築住宅販売は伸び悩みとマチマチの結果が予想されている。

また、23日のFOMC議事録では、メンバーから量的緩和への異論が見られるとドル全面高と米国の株安によるクロス円での円高リスク。

一方で景気や物価に慎重論が目立つと、ドル全面安、株高、クロス円での円安という波乱の可能性が消えていない。

同時に撹乱材料が25日の米国の感謝祭休場だ。

同時期までに改めて年末手仕舞いによるドルキャリー調整が再燃すると、ドル全面高、クロス円での円高という単発の混乱リスクが残されている。

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さらにユーロの行方も焦点となる。 前週は後半にかけてアイルランドの救済期待により、ユーロが反発に転じた。 今週は24日の独IFO景況指数が改善の可能性もあり、ユーロの買い戻しが意識されやすい。 もっとも欧州では、アイルランド以外でも財政金融不安の火種が残る。 来年の4月以降にはポルトガル、スペイン、アイルランドなどで国債の大量償還が控えており、中長期的なユーロ安リスクがユーロの戻りを抑える可能性がある。 なお、ドル/円のテクニカルは日足・一目均衡表の雲(今週は82.50-83.65円のレンジ)に上下を挟まれている。 上抜けると85-86円方向、下抜けると25日移動平均線(19日は81.70-75円)方向が意識されるという、重要分岐点に直面してきた。 もっとも07年からのドル安局面では、現在のような「ドルの売られ過ぎの反動修正」の場合、最低でも200日移動平均線(19日は87.90円、今後は切り下がりへ)までドルが反発。 そのうえで短期的なドルの中間反騰で終わるか、本格反騰に転換するかを見極めるパターンが続いてきた。 今回も年末にかけて、ドルが値固めを経ながら200日線の方向を目指す余地は残されている。 その他、クロス円は豪ドル/円、NZドル/円で200日線の「上抜け維持」と「上向き転換」の攻防が持続。 200日線の上に位置している間は押し目買い、完全に割り込むと戻り売りという神経質な局面が続いている。 ユーロ/円やポンド/円は、上方向で200日移動平均線が接近してきた。 いったんは同ラインを上値メドとした戻り売りが意識されやすい。 また、スイス/円は200日線の下抜け攻防、カナダ/円はドル/円と同様、200日線からの大幅な下方乖離を修正する自律反発の持続性が焦点になっている。 経済指標・イベント解説(時間は全て日本時間。予定・未定を含む) <22日・月> 22:30 米10月シカゴ連銀全米活動指数 (注目度は低いが、改善ならドル高地合いに安心付与) 24:00 ユーロ圏11月消費者信頼感[暫定値] (欧州財政不安の影響が焦点) <23日・火> 11:00 NZ・10-12月期RBNZインフレ期待 (世界景気の回服期待や資源高などが上振れ要因) 17:30 独11月製造業PMI[暫定値] 18:00 ユーロ圏11月製造業PMI[暫定値] (11月はユーロ安や米国の指標改善などが支援材料。欧州財政不安の影響は警戒) 21:00 加10月消費者物価指数 (資源高などの影響が上振れ波乱) 22:30 米7-9月期国内総生産[改定値] (在庫の積み増しや貿易赤字の縮小がテクニカルな上方修正の要因) 24:00 米10月中古住宅販売件数 (前月急増の反動減を警戒。銀行の差し押さえ一時停止も減速要因) 28:00 米連邦公開市場委員会[FOMC]議事録[11月2、3日分] (量的緩和に異論が見られるとドル高・株安・クロス円の円高、景気や物価に慎重論ならその反対) <24日・水> 18:00 独11月Ifo景気動向指数 (11月はユーロ安や米国の指標改善などが支援材料。欧州財政不安の影響は警戒) 18:30 英7-9月期国内総生産[改定値] (小幅な上方修正がポンドを下支えも) 22:30 米10月耐久財受注 (金利低下やドル安の累積効果などで改善期待。ただ10月ISM指数の受注は伸び悩んでいた) 22:30 米10月個人所得/個人支出 (小売売上高の改善や賃金指標の緩やかな回服などにより、底堅さを示す可能性) 22:30 米10月PCEデフレーター (FRBが物価指標で重要視。根強い低迷が米債金利の再低下とドル安材料にも) 24:00 米10月新築住宅販売件数 (前月の増加の反動減に警戒感。中古に比べて価格の高い新築は伸び悩み) <25日・木> 08:50 日10月貿易収支[通関統計] (輸出の鈍化が先行きの「需給」円高圧力を減退へ) 09:30 豪7-9月期民間設備投資 (基本的には底堅さ。少しでも伸び悩むと調整的な豪ドル売りを後押し) 米 感謝祭の祝日[金融市場は休場] (感謝祭前のドル調達キャリー解消には警戒残る。年末商戦の立ち上がり度合いも注目点) <26日・金> 08:30 日10月全国消費者物価指数 (新興国の物価上昇に対しての低迷が潜在的に円高を抑制。日銀の緩和持続にも安心感) 18:00 ユーロ圏10月マネーサプライ (マネーの拡大がECBの大幅な追加緩和を阻害。調整的なユーロ買い戻し要因に) 時間未定 独11月消費者物価指数[速報] (前週は生産者物価指数の上振れが、調整的なユーロ買いの材料となる) 日本市場で外貨建て投信の設定が集中 (ボーナス期の外貨資産需要の先行バロメーターに。株安・円高の一服で投資拡大なら円全面安を支援)
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