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今週の為替相場展望 [為替情報]

今週2月7日-11日週の為替相場は、米欧英など海外金利の上昇(債券価格は下落)を受けた円安と、需給面での根強い円高の綱引きが想定される。

前週末の米雇用統計は予想を下回ったが、失業率や平均賃金などは改善した。

その結果として米国債金利は上昇。

同じくユーロ圏や英国でも短期的なインフレ懸念などにより、国債金利が直近のレンジ上限を上抜けてきた。

金利差面ではドル/円、クロス円ともに外貨の押し目買い(円の戻り売り)が意識されやすい。

一方で金利上昇は各国の株高に冷や水をかぶせる。

4日の米国市場ではエジプト大統領の早期辞任観測により、「安全逃避後退の米債売り(金利上昇)」や「リスク回避後退の円売りとスイス・フラン売り」が見られたが、リスク選好で買われるはずの米国株は伸び悩んだ。

日米を含めて世界株高には高値警戒感があり、今週も株価が調整に転じる場面ではリスク回避の円全面高に振れる脆弱さが残る。

さらに需給面でも円高圧力は根強い。

15日前後に米国債の満期償還とクーポン利払いが控えており、3月決算を前にした国内勢による返還資金の円転(国内送金のドル売り)が強まっていく。

輸出企業なども、3月上旬にかけては決算対策の円転を継続(ドル売りやユーロ売りなど)。

同時に中国が過剰にドルに偏重した外貨準備高の見直しを強化させており、一部を円にシフトさせるドルの戻り売りと円の押し目買いを恒常化させている。

加えて国内では、個人関連の外貨ロング(買い持ち)が膨張。

外貨の反発局面では、こうしたロングの手仕舞いによる外貨戻り売りが待ち構えている。

ドル/円、クロス円ともに外貨の上値の重さが警戒されるほか、外貨が下落した場合のロング解消による投げ売り(円買い戻し)も円高リスクとして意識されるだろう。

Gain Capital Group 今週の材料面では、9日からの中国の旧正月連休明けが波乱要因だ。 2月中の利上げ観測がくすぶっており、突発的な株安、資源安とリスク回避の円買いを招きやすい。 また、10日の英中銀金融政策委員会は政策変更こそ予定されていないが、インフレ圧力が強まる中で「3月利上げの地ならし」が始まるようだとサプライズのポンド高を促す。 その他、米欧中銀トップの講演や証言、エジプト情勢の行方、新たな政情不安の発生、米欧英の指標などに一喜一憂の展開が予想されそうだ。 経済指標・イベント解説(時間は全て日本時間。予定・未定を含む) <7日・月> 09:30 豪12月及び10-12月期小売売上高 (世界的に年末商戦は良好。ただし、前週からの豪ドル高の調整売りにも警戒感) 12:30 白川日銀総裁、講演[日本外国特派員協会] (長期金利の上昇や期末に配慮した追加対応を示唆ならサプライズの円安) 20:00 独12月製造業受注 (ドイツの指標は堅調。ただし、ユーロの調整売りが意識されやすい地合い) 23:00 ウェーバー・ドイツ連銀総裁、タリンで講演 (ECB内部での「インフレ重視」タカ派の急先鋒。緩和修正や利上げへのスタンス焦点) <8日・火> 09:01 英1月BRC小売売上、住宅価格指数 (1月からの付加価値税引き上げの影響焦点。今後の利上げ時期を大きく左右) 20:00 独12月鉱工業生産 (堅調見通しも寒波の影響が下振れ波乱) 22:15 加1月住宅着工件数 (カナダの住宅指標は改善傾向) 22:45 ラッカー総裁・リッチモンド連銀、講演 27:00 ロックハート・アトランタ連銀総裁、講演 27:30 フィッシャー・ダラス連銀総裁、講演 (前週末の雇用統計の解釈やインフレ判断が焦点。とくにダラス連銀総裁はタカ派) <9日・水> 08:00 NZ・1月QV住宅価格 (前週は指標悪化などでNZドルが反落。続落と買い戻しを左右) 15:00 米ムーディーズ、ソブリン格付けメディア懇談会 [ソブリン・リスク・グループのトーマス・バーン氏らが出席、帝国ホテル] (日米英欧の格下げリスクへの言及などが焦点) バーナンキFRB議長、下院予算委員会で証言 (失業率低下を受けた景況判断、金利上昇への認識、緩和解除の地ならしなどに注目) <10日・木> 09:30 豪1月雇用統計 (洪水被害が撹乱要因。想定内なら豪ドル続伸。想定以上の深刻さなら豪ドル反落) 18:30 英12月製造業生産 (ポンド安効果や欧米経済の復調などで底堅さ) 21:00 英中銀・金融政策委員会、政策金利発表 (3月利上げに向けた地ならしが始まると、サプライズのポンド高) 21:00 ウェーバー・ドイツ連銀総裁、ノボトニー・オーストリア中銀総裁、ウィーンで講演 (インフレへの認識や金融機関支援の危機対応「解除」地ならしなどが焦点) 22:30 米新規失業保険申請件数 (前週末は雇用統計が伸び悩みで失業率低下。雇用情勢の実状を見極め) 時間未定 中国1月貿易収支 (引き締め効果や旧正月前の駆け込みの影響焦点。輸入鈍化ならサプライズの資源通貨安) <11日・金> 06:45 NZ・1月食品価格指数 (世界的に食料価格は上昇傾向) 10:00 韓国中銀、政策金利発表 (引き締め継続が対韓国ウォンや対アジア通貨での円高修正を支援) 18:30 英1月生産者物価指数 (ポンド安・資源高などで上振れなら、改めて利上げ観測を後押し) 22:30 米12月貿易収支 (輸入増加が「貿易赤字再拡大=ドル安」と「内需復調=ドル高」の両材料)

23:55 米2月ミシガン大学消費者信頼感指数[速報]
(株高、政策期待、失業率の低下などが上昇材料。ガソリンや食料価格の上昇が撹乱要因)
26:30 トリシェECB総裁、ブレーメンで講演
(インフレ警戒トーンが従来通りならユーロ安、警戒強化ならユーロ高)

Gain Capital Group
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