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各国の通貨政策 [為替情報]

<スイス国立銀行はフラン為替に上限設定>

9月6日、スイス国立銀行(中央銀行)は、最近のスイスフラン高がスイス経済に打撃を与える懸念があるとし、対ユーロでの為替レートに上限を設定すると発表した。

声明では、「1ユーロ=1.20フランをこえるフラン高を容認しないこと。無制限に外貨買いフラン売りの為替介入を行う準備があること。」などが示された。

スイスでは政府・中央銀行とも以前よりフラン高に懸念を示しており、中央銀行はゼロ金利政策などの対応を行ってきた。

そのため、何らかの追加対策を実施することは予想されることだったが、失敗すれば中央銀行への信頼が損なわれるような明確な数値目標を示したことで市場は大きく反応し、大幅なフラン安となった。

6日の海外市場終値は、1ユーロ=1.207フラン(前日比8.8%のフラン安)、1米ドル=0.862フラン(前日比9.5%のフラン安)となった。

<予想外の利下げ後ブラジルレアルは下落>

8月31日にブラジル中央銀行は市場の予想外に政策金利を0.5%引き下げ12.0%とした。

声明では世界景気悪化に伴う国内景気下振れリスクへの対応と示されたが、課税強化など様々な対応が効果を示さない中、ブラジルレアル高抑制も利下げの一つの理由であると考えられる。

直後の反応はそれ程大きくなかったが、その後対米ドルで今年3月の水準までレアル安が進んでいる。

<経済・財政懸念が落ち着けば徐々に円安>

再び「通貨戦争」の様相を示してきた為替市場だが、スイスフランと同様にリスク回避としての通貨と一般的に言われてきた円も、同様の対応を行う可能性が連想され、昨日の為替市場ではやや円安に振れた。

日本の当局も継続的に円高への懸念は示し、為替介入も行ったが、スイスと同様に目標為替レートの明確化をすぐに実施するとは、一般的に考えられていない。

しかしながら、円は当面低金利を継続する可能性が高いと予想され、積極的な理由で円が買われる状況ではないため、経済や財政懸念が落ち着きを示せば、徐々に円安に向かうと思われる。





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