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自社株買いは株価重視姿勢の象徴 [豆知識]

企業経営者の多くが、自社の株価の動きに対して神経質と思えるほどに関心を示すようになっているといわれます。

株価が敏感に経営の良し悪しに反応するようになっており、場合によっては株価が企業を窮地に追い詰めるようになってきているためです。

昔は、株価に関心を持つ経営者は数少ないものでした。

したがって、株主や投資家を意識した経営は不在だったといっても過言ではありません。

しかし、株価を意識するようになれば、自然と株主や投資家を意識した戦略を推進することになります。

これは株価にとってもプラスになるはずです。

株主や投資家を意識した動きの例として、会社説明会などIR活動を活発化させていることが挙げられます。

すべての業界でほとんど毎日のようにいずれかの企業がミーティングを開いているほどです。

特に決算発表時にはラッシュ状態のようです。

これは会社の実情をアナリストや報道機関を通じて株主や投資家に知らせるというのが基本的な目的ですが、最近は株価を意識したミーティングに変わっているようです。

しかし、これは実際に業績が良くなる方向になければ株価に効果はありません。

そこで、株価に直接効果がある手段としは自社株買いです。

自社株を吸い上げることは一株当たりの指標の改善とともに需給関係にプラスになるので、株価の押し上げ要因になります。

目的は自社株消却のため、ストックオプションのため、金庫株の活用と様々ですが、多くは自社株の買入消却が目的になっています。

消却目的の自社株買いは、二つの意味で株価にプラスします。

一つは買われた株は消却されるから市場にはその後に供給圧力となることはなく、需給を根本的に改善する手段になることです。

二つめは消却された分だけ発行株式数が減少しますからEPS(1株当たり利益)が押し上げられ、また株主資本が消却分だけ減少しますからROE(株主資本純利益率)が向上し、投資価値が高まることです。

ストックオプション用、金庫株用の自社株購入は、いずれは市場で売却される性格のもので、需給の抜本的改善につながるものではありませんが、購入時に需給のプラス要因になることは間違いありません。


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