日本株週間展望 [株式展望]
今週の日本株市場は、3日の米国雇用統計を皮切りに、総じて上昇トレンドをたどった。
3日公表の7月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比16.3万人増(市場予想は同10万人増)と、4ヶ月振りに10万人増を上回り、雇用環境の改善が確認された。
その結果、米国株式市場は大きく上昇し、今週の日本株市場も追随した。
6日、7日も米・欧中銀による追加緩和に対する市場の期待感が相場を下支えし、日本株も連日上昇した。
9日には中国の7月の主要経済統計(鉱工業生産、小売売上高、固定資産投資)が発表され、いずれも市場予想を下回る内容となったものの、中国の新たな追加緩和策発動への期待ともなり、日本株への影響は限定的であった。
今週は欧州において6日にドイツ政府がECBによる国債購入計画を支持するとの報道が出るなど、欧州当局が引き続き債務問題に向けて政策発動するとの市場の期待が根強く、欧州周縁国の国債利回りも比較的安定した。
しかしながら、直近公表されているユーロ圏のPMIや失業率などを見ても景気減速は鮮明であり依然注意は必要である。
また、米国では、地区連銀総裁から追加緩和に対する肯定派と否定派の意見が出た。
肯定派としては、ボストン連銀のローゼングレン総裁が「所得の伸びと経済の目標に沿った失業率を達成するまで、国債買い入れが必要だ」という発言が見られる一方、否定派としては、ダラス連銀のフィッシャー総裁は「現在において十分な景気刺激策が実行されている」と発言している。
両者は今年のFOMC(米連邦公開市場委員会)の投票権を持っていないが、FOMC内で追加緩和に対する意見集約が出来てないことを示しており、次回9月12日-13日のFOMCまでの米国経済の動向に留意する必要がある。
一方で、日本の政局に目を向けると、8日野田首相が自民党の谷垣総裁と会談に臨み、消費増税法案成立後、近いうちに衆議院解散という方向となった。
消費増税法案が成立する見込みとなり、日本国債の格下げリスクは後退することになるだろう。
今後を展望すると、経済統計では米国で14日に発表される7月の小売売上高、15日に発表される7月の鉱工業生産、16日に発表される7月の住宅着工件数などが注目される。
足もとではISM製造業指数やミシガン大学消費者信頼感指数などのマインド統計が弱い中、米国の実体経済が堅調を維持できているかどうかがポイントだ。
また、4-6月期の実質GDP成長率について、13日に日本、14日にユーロ圏が発表される。
外部環境が悪化しつつも復興需要による回復が続く日本と、対照的に景気の悪化が続くユーロ圏の実体経済を見る上では重要な指標となるだろう。
来週は各国・地域の中銀による会合などのイベントがない中、相場は小康状態になる可能性もあるが、一方で経済指標に目を配りたい。
日経平均の予想レンジは8,700-9,300円。
3日公表の7月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比16.3万人増(市場予想は同10万人増)と、4ヶ月振りに10万人増を上回り、雇用環境の改善が確認された。
その結果、米国株式市場は大きく上昇し、今週の日本株市場も追随した。
6日、7日も米・欧中銀による追加緩和に対する市場の期待感が相場を下支えし、日本株も連日上昇した。
9日には中国の7月の主要経済統計(鉱工業生産、小売売上高、固定資産投資)が発表され、いずれも市場予想を下回る内容となったものの、中国の新たな追加緩和策発動への期待ともなり、日本株への影響は限定的であった。
今週は欧州において6日にドイツ政府がECBによる国債購入計画を支持するとの報道が出るなど、欧州当局が引き続き債務問題に向けて政策発動するとの市場の期待が根強く、欧州周縁国の国債利回りも比較的安定した。
しかしながら、直近公表されているユーロ圏のPMIや失業率などを見ても景気減速は鮮明であり依然注意は必要である。
また、米国では、地区連銀総裁から追加緩和に対する肯定派と否定派の意見が出た。
肯定派としては、ボストン連銀のローゼングレン総裁が「所得の伸びと経済の目標に沿った失業率を達成するまで、国債買い入れが必要だ」という発言が見られる一方、否定派としては、ダラス連銀のフィッシャー総裁は「現在において十分な景気刺激策が実行されている」と発言している。
両者は今年のFOMC(米連邦公開市場委員会)の投票権を持っていないが、FOMC内で追加緩和に対する意見集約が出来てないことを示しており、次回9月12日-13日のFOMCまでの米国経済の動向に留意する必要がある。
一方で、日本の政局に目を向けると、8日野田首相が自民党の谷垣総裁と会談に臨み、消費増税法案成立後、近いうちに衆議院解散という方向となった。
消費増税法案が成立する見込みとなり、日本国債の格下げリスクは後退することになるだろう。
今後を展望すると、経済統計では米国で14日に発表される7月の小売売上高、15日に発表される7月の鉱工業生産、16日に発表される7月の住宅着工件数などが注目される。
足もとではISM製造業指数やミシガン大学消費者信頼感指数などのマインド統計が弱い中、米国の実体経済が堅調を維持できているかどうかがポイントだ。
また、4-6月期の実質GDP成長率について、13日に日本、14日にユーロ圏が発表される。
外部環境が悪化しつつも復興需要による回復が続く日本と、対照的に景気の悪化が続くユーロ圏の実体経済を見る上では重要な指標となるだろう。
来週は各国・地域の中銀による会合などのイベントがない中、相場は小康状態になる可能性もあるが、一方で経済指標に目を配りたい。
日経平均の予想レンジは8,700-9,300円。
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