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来週の為替相場展望 [為替情報]

来週の為替相場は
米国の株価動向、米中経済指標、人民元の切り上げ問題、ユーロ圏の為替協議などに一喜一憂の展開が見込まれる。

米国株は先高見通しが根強いものの、短期的にはNYダウ1万ドル超えでの達成感や、決算改善の織り込み、好材料の出尽くしなどにより、過熱調整のリスクがくすぶっている。

米株下落の場合は、リスク回避のドル高・円高に作用。
ドル/円ではドル高材料になる一方、クロス円の円高が主導する形での円全面高の可能性も消えていない。

米国の指標自体は改善期待が根強い。
20日の住宅着工件数
21日の地区連銀報告
23日の中古住宅販売
などで着実な回復が示されると株価を支援。

裏表で米国の長期金利が上昇(債券価格は下落)し、ドル/円は金利差で円安、クロス円は株高によるリスク選好で円安という、円全面安のシナリオも残されている。
円については、日本の財政赤字膨張も潜在的な円安リスクとなってきた。

また、22日の中国経済指標も波乱含みだ。
上振れ予想が根強く、突発的に世界的な株高・資源高・資源通貨高・欧州通貨高を招く材料となり得る。

ただし、強い数字となるとインフレが懸念され、インフレ抑制を目的とした人民元の「微調整的な切り上げ論議」が一段と高まる可能性が消えていない。
ただでさえ11月のオバマ訪中に向けて、人民元の弾力化が脚光を浴び始めた。


短期的にはアジア通貨高・円高の材料となる一方で、現在は円に押し寄せているドル安の負荷(円高圧力)が今後は人民元へと放散されていく。
人民元の影響力拡大とあいまって、中長期スパンでは円安材料となる可能性も秘めている。

ちょうど19日のユーロ圏財務相理事会では、ドル安と同時にドルに連動している人民元安について協議される見通しとなってきた。
こちらはユーロ高の牽制発言も、ユーロ安材料として注視されている。

その他、来週はカナダ、南ア、ブラジルの各中銀による政策金利の発表が予定されている。
いずれも豪州に続く先行きの利上げ期待が、通貨高要因となりそうだ。

来週の注目イベントは以下の通り(時間は日本時間、予定・未定を含む)

<19日・月>
10:00 バーナンキFRB議長、サンフランシスコ連銀の会議で挨拶
10:00 イエレン・サンフランシスコ連銀総裁、同行主催の会議で挨拶
(いずれも出口戦略に前向きならドル高、出口慎重ならドル安)
26:00 米10月NAHB住宅市場指数
(回復持続の見通し。ただし市場の期待値のハードルは高まる)
ユーロ圏財務相理事会[ルクセンブルク]
(ドル安・人民元安・ユーロ高への牽制が焦点)
米決算発表=テキサス・インスツルメンツ[29:30]、アップル[時間未定]
(ハイテクはインテル好決算で楽観見通し広がる)

<20日・火>
16:30 EU財務相理事会[ルクセンブルク]
(ドル安・人民元安・ユーロ高への牽制が焦点)
21:30 米9月生産者物価指数、21:30 米9月住宅着工件数
(いずれも上振れが米長期金利の上昇とドル高のリスクに)
22:00 カナダ中銀、政策金利発表
(先行きの利上げ示唆とインフレ抑制のための通貨高是認ならカナダ高)
プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁他、金融政策についてのパネル討論会に参加[スタンフォード大学経済政策研究所]
(出口戦略に前向きならドル高、出口慎重ならドル安)
米決算発表=ステート・ストリート[時間未定]、ファイザー[市場開始前]、ユナイテッド・テクノロジーズ[市場開始前]、キャタピラー[20:30]、ヤフー[時間未定]

<21日・水>
17:30 英中銀、政策決定会合議事録公表[10月7、8日分]
(最近は中銀委員の資産買入中止の発言でポンドが急騰。緩和休止意見の動向にらむ)
27:00 ベージュブック[地区連銀経済報告]
(11月FOMCの参考指標。強気見通し広がるとドル高、根強い雇用懸念ならドル安)
米決算発表=モルガン・スタンレー[21:00]、ウェルズ・ファーゴ[21:00]、ボーイング[20:30]、コンチネンタル航空[23:30]
(モルガン・スタンレーのジョン・マックCEOは15日、米CNBCテレビで「米国株全般が近く急落に直面することは確か」と発言)

<22日・木>
08:50 日9月貿易収支[通関統計]
(円高による輸出金額の伸び悩み焦点。需給面で輸出企業のドル売り減退も)
11:00 中国7-9月期実質国内総生産、9月小売売上高、9月鉱工業生産など
(根強い上振れ期待。株高・資源高・資源通貨高・欧州通貨高にも)
16:30 スウェーデン中銀、政策金利発表
(豪州に続く利上げの時期をにらむ)
21:30 米新規失業保険申請件数
(最近は改善傾向。申請減が続くと次回の雇用統計に期待が高まる)
22:00 ベルギー10月企業信頼感
(23日独IFOの参考に。10月の独ZEW指数は7月以来の低水準で息切れ感)
23:00 米9月景気先行指数、米8月住宅価格指数
(いずれも改善の見通し。市場の期待値のハードルは高まる)
時間未定=南ア中銀が政策金利発表、ブラジル中銀が政策金利発表
(豪州に続く利上げサイクル入りの時期をにらむ)

<23日・金>
17:00 独10月Ifo景気動向指数
(10月ZEW指数は3カ月ぶりに前月比減、ユーロ高・資源高の影響など警戒)
17:30 英7-9月期国内総生産
(景気回復を確認へ。英中銀の資産買い入れ中止論議に影響も)
18:15 ウェーバー独連銀総裁、危機時の金融政策について講演[フランクフルト]
(インフレ警戒や出口言及ならユーロ高、出口慎重ならユーロ安)
21:30 バーナンキFRB議長、ボストン連銀の会議で講演
(出口戦略に前向きならドル高、出口慎重ならドル安)
23:00 米9月中古住宅販売件数
(2年ぶりの高水準見通し。ただし市場の期待値のハードルは高まる)
米決算発表=マイクロソフト[市場開始前]
(22日発売ウィンドウズ7の売上見通し焦点。米国のクリスマス商戦の参考に)


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