SSブログ

為替相場展望 [為替情報]

今週の為替相場は、根強いリスク回避やユーロ/円が主導する円全面高と、反動的な円の売り戻し、ドル/円でのドル底堅さ(円安)が引っ張る形でのクロス円の円高緩和を見極める手探り相場となる。
ギリシャ財政危機などによるユーロの先安リスクは根強く、15日のユーロ圏財務相会合、16日のEU財務相理事会での失望リスクがくすぶっている。
中国の預金準備率引き上げやギリシャ懸念による世界株安が尾を引くと、ユーロ/円が主導する形での「リスク回避の円全面高」が継続しよう。
一方で11日の豪州雇用指標や12日の米小売売上高が改善するなど、世界的な景気回復には変わりない。
昨春からのグローバルな「過剰流動性相場」や「リスク選好相場」の行き過ぎ調整がピークアウトしてくると、世界景気の回復に即した緩やかな株高・資源高・円安に回帰していく余地が残されている。
さらにドル自体は、対ユーロでのドル高やFRB議長による先行きの公定歩合引き上げ示唆により、反発基調が明確化してきた。
ドル/円でのドル安・円高圧力の後退が、クロス円での円高緩和につながる可能性も出てきた。
もちろん、日本企業は3月期末が迫っており、輸出企業や機関投資家による決算対応の円転・外貨売り圧力は根強い。
ドル/円も90-91円にかけては、上値の重い展開が続くことになる。
FX自動売買ソフト+3つの動画 無料プレゼント中!


しかし最近は機関投資家から、ドル安による保有米国債の為替差損を回避するための先物ヘッジのドル売りについて、買い戻しの動きが観測され始めた(ヘッジ外しのドル買い)。

アジア系公的ネームの根強いドル押し目買いとあいまって、89円前半にかけての「ドルの値固め」に寄与している。
今週の注目材料は、米国の17日住宅着工件数や18日生産者物価指数(PPI)、19日消費者物価指数(CPI)など。
いずれも上振れが注視されており、FRB議長による公定歩合の引き上げ地ならしを後押しする形で、ドルをサポートする可能性がある。
また、日本では17-18日の日銀金融政策決定会合が注目される。
政策変更は見込まれていないが、会合前には「万一の追加策のリスク」が円高を抑制する。
その分だけ会合で追加策が見送られると、失望の株安・円高が再燃するリスクも消えていない。

<15日・月>
08:50 日10-12月期国内総生産統計[一次速報値]
(上振れが一時的な円高材料に。その後は株高支援で円安にも)
ユーロ圏財務相会合[ブリュッセル]
(ギリシャ救済協議が焦点も失望のユーロ安リスク。具体策進展ならユーロ高波乱)
米国プレジデンツ・デーの祝日

<16日・火>
06:45 NZ・10-12月期生産者物価指数
(資源高などで上振れなら利上げ観測を支援。NZドル高の材料に)
09:30 豪1月NAB企業景況感指数
(前週は雇用指標が改善し、持続的な回復軌道入りが確認された)
18:30 英1月消費者物価指数
(前週の英中銀インフレ報告では落ち着いた見通しが示され、ポンド安を支援の経緯)
19:00 独2月ZEW景況感指数
(景気刺激策の剥落や株安・ギリシャ財政懸念などによる景況感の伸び悩み警戒)
22:30 米2月ニューヨーク連銀製造業景況指数
(最新2月分は株安やドル高による景況心理面での慎重さがリスク)
23:00 米12月対米証券投資
(12月はドル高が進展。対米資本流入が拡大していた可能性)
26:00 ホーニグ・カンザスシティー連銀総裁、予算政策フォーラムで講演
(1月FOMCで利上げ票を投じる。出口戦略への前向き発言がドル高材料に)
27:00 米2月NAHB住宅市場指数
(住宅ローン金利は落ち着きを保ち、税控除の延長で住宅需要は緩やかな回復)
EU財務相理事会[ブリュッセル]
(ギリシャ救済協議が焦点も失望のユーロ安リスク。具体策進展ならユーロ高波乱)

<17日・水>
18:30 英1月雇用統計
(金融業界などで新規採用が復調。最悪期の脱却が焦点)
22:30 米1月住宅着工件数
(先行指標の許可件数は改善。風雪による着工の遅れが下振れ波乱)
23:15 米1月鉱工業生産
(1月のISM製造業景況指数は5年5カ月ぶりの高水準に回復)
28:00 米連邦公開市場委員会[FOMC]議事録[1月26-27日分]
(利上げ賛成が1票。インフレ警戒の高まりが確認されるとドル高要因に)

<18日・木>
09:00 日銀政策委員会・金融政策決定会合[2日目、終了後結果公表]
15:30 白川日銀総裁、記者会見
(会合前は万一の追加策警戒が円高抑制。見送り濃厚で失望の円高リスクも)
22:30 米1月生産者物価指数
(資源高・ドル安の累積効果や景気回復で上振れも。金利上昇とドル高要因)
24:00 米2月フィラデルフィア連銀景況指数
(株安とドル高が製造業の景況心理を圧迫。緩やかな回復基調は持続も)
米決算発表=ウォルマート・ストアーズ
(1月の小売売上高は予想を上回る。米国の消費復調を再確認する試金石に)

<19日・金>
08:00 デュークFRB理事、講演
09:00 ロックハート・アトランタ連銀総裁、米経済見通しについて講演
10:00 ブラード・セントルイス連銀総裁、メンフィスで講演
22:00 ダドリー・ニューヨーク連銀総裁、2010年経済に関する会議で講演[プエルトリコ]
(FRB議長の先行き公定歩合引き上げ示唆を受けた「出口戦略」へのスタンス焦点)
18:00 ユーロ圏2月製造業/非製造業/総合PMI
(株安やギリシャ財政危機などによる景況心理の悪化焦点)
22:30 加12月小売売上高
(カナダは金融が健全で内需も着実な回復)
22:30 米1月消費者物価指数
(資源高・ドル安の累積効果や景気回復で上振れ警戒。金利上昇とドル高要因)


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

外貨準備高15日の東京市場 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。