尖閣諸島漁船衝突事件

尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件を受けて日中関係が悪化する中、中国・浙江省杭州市にある日本人学校の敷地に19日夜、れんがが投げ込まれた。

漁船衝突事件をめぐる日本政府の対応に対する抗議とみられる。

学校側によると、現地時間19日午後9時40分ごろ、学校正門横の鉄柵越しにれんが5～6個が敷地に向かって投げ込まれた。

駆けつけた警備員が、若者6人が逃げるのを目撃したという。

これによるけが人や校舎の損壊などはなかった。

漁船衝突事件を受けて、中国政府が対抗措置など反発を強めるのに並行して、中国では抗議行動も各地で起きており、12日には天津市の日本人学校に金属の球が打ち込まれるなどの事件が起きている。

また、両国の民間交流イベントの中止・変更や、10月に上海で予定されている人気グループ「SMAP」のチケット販売が一時停止となるなど、事件の影響が広がっている。

香港メディアの鳳凰網は20日、10月9日、10日の両日に上海で開催が予定されていたSMAPの公演が中止になる可能性があると報じた。

報道によると、中国側の主催者は「安全面を考慮し、SMAPの公演を中止とする可能性がある」と述べた。

一方、SMAPが所属するジャニーズ事務所は報道を否定、両日の公演で8万枚のチケットを販売する予定だと述べたという。

鳳凰網は公演が中止になる可能性があることについて、「中国で強烈な反日感情によるもの」と報じた。

また、鳳凰網の同記事には中国人ネットユーザーから、「チケットを購入する中国人は売国奴だ」、「中国に来るな」、「中国人船長を即座に解放しろ」などといった声が寄せられている。