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異例の高騰 [IPO情報]

予想以上に強い地合いが続いている。

20日に上場した協立情報通信は、上場2日目に公開価格の3.3倍で初値が付いた。

2007年12月のウェブマネー以来の高水準。SIベンダーとして成熟業界に属し、社名的にも他の業態に勘違いしようがないが、高まる初値買い意欲に押され、高い初値が付いた。

新奇性が感じられないなどの要因により、かつてから漢字社名は上昇しにくいと言われる。

少なくとも2005年以降に3倍以上の初値を付けたのは同社だけ。

2倍以上ならば先週の買取王国も当てはまるが、協立情報のように平凡な社名は例がない。

同社には失礼だが、買い手のほとんどは、「IPOなら何でもよかった」という状況だったろう。

初値買いの成功例が相次ぐ中、3月半ばまで当面次の獲物はない。

何としても捕らえたい心境に陥りやすい。

強気になったのは売り手も同様だった。

特に初日は強烈な売り渋りが発生し、需給逼迫(ひっぱく)をさらに強めた。

初値後に高値を付ける銘柄が多くなり、「初値売りは損」という認識が広がっている。

初値高騰は年末から続いているため、直近10社の初値倍率の中央値は2.1倍に達した。

倍以上になったのは2007年7月以来のことだ。

当時の日経平均株価は1万8000円台。

現在は当時と違ってIPO数自体はまだ少ない。

相場が低迷していた時の影響などから公開規模が小型化していることもあり、全体の相場以上にIPOは過熱している。

一方、相場を反映してか先週決まった3銘柄の仮条件はすべて上振れ傾向。

今週も続々と仮条件が掲示されるが、ブックビルディングへの参加意欲が高まる中で、発行体や主幹事の強気傾向はしばらく続きそうだ。



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