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今週の為替相場展望 [為替情報]

今週6月24-28日週の為替相場は、ドル全面高によるドル/円主導の円安持続と、根強いリスク回避によるクロス円主導での円高との綱引きが想定される。

前週はドル全面高が加速した。19日の米FOMCでバーナンキFRB議長が資産買い入れ(QE)の縮小に前向きな姿勢を示したことや、緩やかな景気回復の持続性にも自信を見せたことからドル買いが進んでいる。

同時に米国債金利の急上昇(債券価格は急落)にも作用。

金利差面でドルをサポートしているほか、2008年以降のQE相場で蓄積されてきたドル調達キャリー取引の巻き戻しが、新興国株を含めた世界株安、資源安、資源国通貨安、新興国通貨安を激化させる波乱相場となっている。

もっとも米国の長期金利上昇はQE縮小による狼狽混乱の反面、先行きの米国経済の回復を先取りした先行シグナルでもある。

その意味で中長期スパンでは日本株とドルの押し目買い(円の戻り売り)がサポートされやすい。

さらに金融政策では米FRBが緩和「出口」に向かい始める一方、日銀はこれから2年で2倍という質的量的緩和の「入口」に入ったばかりだ。

こうしたベクトルの違いが、乱気流的な市場混乱をこなしながらも「ドルキャリー(ドル安)」から「円キャリー(円安)」への段階的なシフトを促す可能性がある。

米国の景気回復は、先行きタイムラグを経ながらも新興国を含めた世界経済や資源相場の安定化に寄与していく。

前週末には円安(ドル高)を受けた日本の株高が世界株安のストッパー役となり、米国株の自律反発をアシストするという好連鎖の前兆も見られた。

もっとも短期的にはQEバブルの反動逆流が波乱要因として残る。

過剰流動性マネーの逆回転と先行き収縮の思惑がリスク回避を後押しさせており、新興国での新たな経済通貨危機や海外ヘッジファンドなどの損失拡大が突発的にクロス円主導の円高を招く短期波乱は完全に排除できない。

とくに豪州やNZなどの資源国通貨や、ブラジル、インドなどの新興国通貨については、対ドルでの下落オーバーシュートが対円でも連れ安のリスクとして警戒される。

同時に米国経済もまだ病み上がりの脆弱さが続いたままだ。

その中での米国債金利の急上昇やドル高は、短期的に米国の株安や景気ブレーキを深化させるリスクをはらむ。

今週以降はスピード調整によるドル安や米債金利の低下という局面も常に意識される。

結果として一本調子のドル高も抑制されることになり、ドル/円はドルの底固めを経ながらの二進一退での下値切り上がりが想定されそうだ。


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経済指標・イベント解説(時間は全て日本時間。予定・未定を含む)

<24日・月>
17:00 独6月Ifo景気動向指数
(同じ6月のZEW景況感指数は改善。過去のECB利下げやユーロ安の累積効果も)
21:30 米5月シカゴ連銀全米活動指数
23:30 米6月ダラス連銀製造業活動指数
(米国の景況指数は5月悪化、6月は改善の傾向)

<25日・火>
21:30 米5月耐久財受注
(航空機受注が事故後の本格復旧などで大幅改善。自動車販売も良好)
22:00 米4月S&Pケースシラー住宅価格指数
(米国の住宅市場は改善傾向)
23:00 米6月消費者信頼感指数
(緩やかな雇用回復やガソリン下落などが支援。長期金利の上昇が懸念材料)
23:00 米5月新築住宅販売件数
(同じ5月に中古住宅販売は改善。新築は住宅業者による供給絞り込みが撹乱要因)

<26日・水>
15:00 独7月GFK消費者信頼感
(最近の世界株安や中国減速などが懸念材料)
21:30 米1-3月期GDP[確報]
(3月の強制的な歳出削減の影響が下方修正のリスクに)

<27日・木>
07:45 NZ5月貿易収支
(中国などの減速や資源下落が収支の悪化要因に)
10:30 中国1-5月工業利益
(中国の指標は悪化傾向が続く。資源下落が過度な下振れを抑制)
16:55 独6月雇用統計
(ドイツの雇用指標は底堅さ)
18:00 ユーロ圏6月消費者信頼感[確報]、鉱工業信頼感、業況判断指数
(6月の独ZEW景況感指数は改善。過去のECB利下げやユーロ安の累積効果も)
21:30 米5月個人所得/個人支出
(5月は小売売上高や自動車販売などが改善)
21:30 米5月PCEデフレーター
(改めて落ち着きを示すと、米国債金利の上昇混乱を制御も)
21:30 米新規失業保険申請件数
(前週のFOMCでは緩やかな雇用の回復持続に自信が示される)
23:00 米5月中古住宅販売成約指数
(雇用統計の改善が下支え。住宅ローン金利の上昇は懸念材料)
23:00 ダドリーNY連銀総裁、講演[NY]
23:30 パウエルFRB理事、講演[ワシントン]
25:30 ロックハート・アトランタ連銀総裁、講演
(資産買い入れ縮小や最近の市場混乱、米国債金利の上昇に対する見解焦点)
EU首脳会議[ブリュッセル、28日まで]
(銀行同盟を巡る軋轢やギリシャ財政再建への不満などがあるとユーロ安に)

<28日・金>
07:45 NZ5月住宅建設許可
(NZ経済は中国減速や資源下落、これまでの通貨高などが重石に)
08:30 日5月全国消費者物価
(低迷が示されると日銀の緩和長期化が中長期スパンでの円の戻り売りを支援)
08:50 日5月鉱工業生産[速報]
(世界減速と円安効果の両にらみ。日本株の出直りにも影響)
10:30 豪5月民間部門信用
(豪州の5月指標は持ち直しの傾向)
15:00 独5月小売売上高指数
(これまでのECB利下げやユーロ安などが下支え。5月までは株高効果も)
22:45 米6月シカゴ購買部協会景気指数
22:55 米6月ミシガン大学消費者信頼感指数[確報]
(6月はNY連銀、フィラデルフィア連銀の製造業景況調査が改善)
25:00 ピアナルト・クリーブランド連銀総裁、講演[ウェストバージニア州]
28:30 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁、講演[カリフォルニア州]
(資産買い入れ縮小や最近の市場混乱、米国債金利の上昇に対する見解焦点)


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macinu

まだ下げ止まっていないような気がするのですが、私のNZはどうなることか~?
by macinu (2013-06-23 18:22) 

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