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今週の為替相場展望 [為替情報]

今週の為替相場は、根深いドル安・円高圧力とクロス円での円高一服のせめぎ合いとなる。

前週の経済指標は、米欧豪中などで軒並み予想を上回る結果が相次いだ。

世界景気への過度な悲観論が一服しており、5月から日米などで加速してきたリスク回避による債券高(金利は低下)・円高・株安の反動調整的な巻き戻しが意識されやすい。

クロス円を中心とした円安材料となるものだ。

もっとも日本では9月の中間期末を控えて、国内輸出企業や機関投資家などからのドル売りやユーロ売り(本国回帰の円転)圧力が根強い。

ドルは先行きのFRBによる追加緩和や、リスク選好による対円以外でのドル安がドル/円でのドル安リスクとして残る。

ちなみに今年3月の日本の決算月は、4日までドル安、5日にドル小幅反発、23日までドルの戻り売りに押されて底這い、その後は国内勢の期末ドル売りが一段落するのに伴い、24日から4月5日までドルが急上昇というパターンとなっていた。

今月も期末需給の行方が一つのポイントになる。

逆に日本の政府・日銀は、企業の期末決算に配慮して円高・株安の阻止策を強化させやすい。

6-7日の日銀金融政策決定会合での追加的な緩和策や、期末越えの資金繰りに配慮した流動性の強化、急激な円高の場合の財務省による単独介入などが、円高阻止要因として注目されよう。


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もっとも日本では国債価格が急落(金利は上昇)に転じている。

国内金融機関の期末益出しや海外の指標改善、民主党代表選挙での小沢前幹事長が勝利した場合の財政赤字拡大リスクなどにより、過熱調整の売り戻しが広がってきた。

この局面で当局が円安誘導を強化させると、円安・国債安につながりかねない。

さらに日本の国債金利上昇は、金利差面での円高材料となる。

かたや国債価格の下落は、潜在的な日本売り・円売りの材料にもなるものだ。

同時にこれまで活発化してきた債券高・円高・株安という裁定取引の巻き戻しを通じて、ドル/円、クロス円での円安材料になる側面もある。

円高、円安の両リスクの綱引きが注視されよう。

材料面では日米欧で経済指標の発表が続くほか、7日に豪州中銀、9日に英中銀の政策会合、8日に米地区連銀報告(次回FOMCの参考資料)が予定されている。

それぞれリスク回避の後退によるクロス円主導の円安や、前週からの豪ドル高、ポンド安のトレンドを左右する材料として注目されそうだ。

テクニカルではドル/円、クロス円ともに、レンジ上限ラインとなっている25日移動平均線を突破できるかが焦点になってきた。

経済指標・イベント解説(時間は全て日本時間。予定・未定を含む)

<6日・月>
14:00 日銀政策委員会・金融政策決定会合[7日まで]
(景気判断の下方修正や追加緩和の地ならし協議などが焦点)
ファンロンパイEU大統領、域内財務相とユーロ圏運営について会合
(アイルランドの財政金融危機に対する協議などが焦点)
レーバーデーの祝日[米国、カナダ]

<7日・火>
09:00 日銀政策委員会・金融政策決定会合[2日目、終了後直ちに結果公表]
(万一の追加対応がサプライズの円安、予想通りの現状維持なら短期円高)
13:30 豪中銀、政策金利発表
(予想は金利据え置き。景気見通しで過度な悲観論が修正されると豪ドル続伸)
14:45 スイス月失業率
(通貨高でも順調な景気回復が示されるとスイス高を後押し)
15:30 白川日銀総裁、記者会見
(過去は失望の円高材料に。市場の信認を取り戻す発言があれば円安にも)
19:00 独7月製造業受注
(7月はユーロ安の累積効果や金融財政不安の一服などで底堅さ)

<8日・水>
07:45 NZ・4-6月期製造業売上高
(豪州の4-6月期GDPは上振れ。良好な内容ならNZドルが続伸)
08:50 日7月機械受注統計
(7月の輸出は予想外の底堅さ。減速懸念を後退させるとか株高・円安材料に)
15:00 独7月貿易収支/経常収支
(ユーロ安効果などで黒字が拡大。為替需給面でユーロを下支え)
17:30 英7月鉱工業生産
(大幅改善のサプライズ予想も)
19:00 独7月鉱工業生産
(7月はユーロ安の累積効果や金融財政不安の一服などで底堅さ)
22:00 カナダ中銀、政策金利発表
(市場予想は据え置き。隣国のFRBに追随して慎重見通しならカナダ安)
27:00 ベージュブック[地区連銀経済報告]
(慎重見通しがドル安や株安・円高に。最近の指標改善を受けて、過度な悲観の後退があればサプライズ)

<9日・木>
10:30 豪8月雇用統計
(底堅さが続くと豪ドル高を支援。利上げや米中減速の影響が鍵)
20:00 英中銀、政策金利発表
(政策変更は見込まれず。事前に先行きの緩和協議の報道があればポンド続落)
21:30 米7月貿易収支
(消費低迷や資源安で輸入減少。赤字の再拡大がドル安リスク)
21:30 米新規失業保険申請件数
(雇用は悪化が一服。11月の中間選挙に向けて政府も雇用対策を再強化)

<10日・金>
08:50 日4-6月期国内総生産[二次速報]
(設備投資などが上方修正へ。円高のあとで株高・円安の材料にも)
20:00 加8月雇用統計
(米国に続く緩やかな復調が焦点)
23:00 米7月卸売在庫
(企業の強気な在庫投資が確認されると株高・円安にも)
時間未定
中国8月貿易収支
(前月は輸出入ともに改善で中国内外の景気不安を後退させる。持続性焦点)
国内で外貨建て投信の設定


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