今週の為替相場展望 [為替情報]
12月20-24日週の為替相場は、ドル底固めの持続性と根深いユーロ安圧力によるユーロ/円主導の円高の行方をにらんだ展開となる。
米国に関しては、景気の改善を示す指標が相次いでいる。
先行きについても17日に発表された11月の景気先行指数は前月比+1.1%となり、5カ月連続の上昇を記録。
上昇率は3月以来の大きさとなった。
また、長期的なトレンドを示す6カ月間変化率の年率比は2カ月連続で上昇し、09年9月をピークとした下降トレンドに歯止めが掛かっている。
過去に同指数が底入れ反転したあとは、ドル/円でも経済ファンダメンタルズに基づいたドル高が進展してきた。
もっとも今回の場合、ユーロの先安リスクによるユーロ/円でのユーロ安・円高が、クロス円主導の円高圧力として残る。
短期的には日米株や資源相場に高値警戒感が見られており、クリスマス前の手仕舞いが株安・資源安・リスク回避の円全面高につながる可能性も消えていない。
それでも中長期的には、米国を始めとした世界的な景気回復の流れが、以前のような持続的なリスク回避の円全面高を抑制する。
円に関しては日銀の包括緩和の時間差効果などにより、短期の円金利が低下。
ドル金利が緩やかに上昇する中で日米金利差が拡大しており、これまでのドル調達キャリー取引(=ドル全面安)が円キャリー(=円全面安)にシフトされる環境も整備されつつある。
その他、需給面では海外の年末決算が迫る中で、米国の多国籍企業や金融機関、ファンドなどによる海外収益の本国ドル送金(ドル買い)が突発的なドル高材料として注視されるだろう。
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