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貴方は「太公望」になれますか(その2) [投資の心得]

「太公望」にちなむ二つめのお話をいたします。

ここでいう太公望とは前記事の呂尚その人ではなく、俗に太公望と言われる釣り人のことです。

釣り人にも様々なタイプがありますが、「太公望」とは一日のんびりと釣り糸を垂らしている人たちを言います。

小船を浮かべて釣りを楽しんでいる人たちを考えればよいでしょう。

こうした人は気の長い人だと考えがちですが、意外と短気な人が多いようです。

日ごろの性癖が釣りとなると180度転換してしまうようです。

奇妙なことですが、人間はこうした気の短い面と気の長い面の双方を持ち合わせているようです。

この二つの性格がTPO、すなわち時と場所、状況に応じて使い分けられているようです。

この二面性の性格が利殖においても使い分けられているようです。

一般に株式投資には短気な面がでて、預貯金には気長な面がみられます。

株式になると毎日の動きが気になり短期に結果が出ないと失敗したと考え他の銘柄に乗り換えたくなり値上がりすれば利益確保と称して早々と売却してしまう。

こうした経験を持つ投資家は多いはずです。

ところが、預貯金になると1年定期なら一年間じっと満期がくるまで我慢している。

これは、そういうものだという思い込みがなせる行動だといえます。

ところが、この思い込みは、必ずしも正しくはないのです。





過去のデータは株式投資でも、長期に保有すればするほど高利回りになる場合も多いということを示しております。

わが国の90年代は長期に保有するほど損失が膨らんだと言う反論があるでしょう。

ところが、90年代ですら銘柄選別さえ確かであれば、長期に保有して大きな成果を挙げた銘柄はたくさんあります。

昔の話になりますが、その一例がソニーです。

バブル期の最高値は89年10月の9500円でした。

95年には3730円まで値下がりしました。

それでも太公望の心境で10年間持ちつづけていれば、株価は3万300円になりましたから、この間の1対1.1の株式分割、配当を抜きにしても10年で3.2倍になったのです。

郵便貯金が6.33%という最高利率の時。

10年間我慢して置いていた結果、100万円を預けた人は税込みで186万4800円になりました。

ソニーを持ち続けたのとどちらが資産形成に役立ったかは言うまでもないことです。

おそらくソニーは途中で売却した人が多いと思いますが、太公望の気長に待つという心境で、途中の値下がりにも目をくれなかった人が勝利を収めたことになります。

株式投資には太公望の気長に待つという心構えが重要なことを示しています。

なにも10年我慢しなさいと言っているわけではありません。

株式投資では難しいことではありますが、我慢する心も必要だと言いたいのです。





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