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今週の為替相場展望 [為替情報]
今週7月25-29日週の為替相場は、ドル安、ユーロ安が交互に襲う形での円高継続と反動調整的な円安の可能性が焦点となる。
前週末22日には円全面高が再燃。
ギリシャ救済策の長期的な実効性への懸念や、格付け機関がギリシャ国債を制限的なデフォルト（債務不履行）とするという見通しを示したことなどがユーロ安とリスク回避の円高を促した。
さらに米政府と議会の債務上限引き上げを巡る交渉の難航も、ドル安とリスク回避の円高を後押しさせている。
ユーロについては危機対策の一旦の好材料出尽くしや、「問題先送りに過ぎない」という慎重論などから、ユーロの戻り売り圧力が根強い。
一方で中国など海外中銀による欧州の財政支援や、外貨準備高のドル偏重是正に伴うユーロの押し目買いも観測されている。
ちょうどテクニカルの日足・一目均衡表では、先行スパンの雲の上下限が今週にかけて1.4310-1.4455ドルに位置している。
こうしたレンジを中心として、「ユーロの上値は重いが下値は限定的」という横這い相場に移行する可能性がある。
ユーロ/円も今週前半は方向性を探る手探り相場となりそうだ。
一方、ドルは債務上限の引き上げ難航が重石となる。
海外ヘッジファンドなどの短期筋には8月2日までの交渉期限に間に合わないリスクを想定し、8月1日からの日本での外為証拠金取引での証拠金（レバレッジ）規制とあいまって、ドル安や円全面高を仕掛ける動きも見られる。
しかもドル/円では前回安値の76.25-30円前後や75円の節目を割り込むと、デジタル・オプションやノックアウト・オプションなどの大量ストップロス（損切り）を誘発。
ドル売りが新たなドル売りをあぶり出すという、3月時のようなドル急落（円急騰）を招きかねない。
こうしたアクシデントに備え、78円割れや75-80円レンジの中間点にあたる77.50円などにかけては、日本の当局による円高阻止介入が注目されるだろう。
仮りに米国の債務問題の解決が遅れるとドル暴落のリスクがある反面、こうしたリスクを織り込む形でのドル安・円高に対しては、米国サイドのドル安危機感により、日本の介入が容認されやすい。
その他、今週は米国で重要指標や地区連銀経済報告、米国債入札などの重要イベントが相次ぐ。
最近の経済指標は強弱入り混じった内容が目立つが、米国債の金利自体は下げ止まってきた。
根強いドル安リスクと、過度な悲観の修正によるドル反発の行方が注視されそうだ。
外国為替証拠金取引なら外為オンライン
経済指標・イベント解説（時間は全て日本時間。予定・未定を含む）
＜25日・月＞
10:30 豪4-6月期生産者物価指数
（資源高の一服や豪ドル高効果が物価を抑制。利上げ後退が豪ドルの上値を抑える）
11:30 白川日銀総裁、講演
（円高への危機感や追加緩和の可能性を示唆すると円高に歯止め。失望の円高リスクも）
21:30 米6月シカゴ連銀全米活動指数
23:30 米7月ダラス連銀製造業活動指数
（日本からの部品供給再開や資源安などが支援材料）
＜26日・火＞
07:45 NZ・6月貿易収支
（商品関連の輸出の堅調さが貿易黒字とNZドル高をサポート）
12:05 スティーブンス豪中銀総裁、講演[シドニー]
（欧米中リスクへの警戒や物価安定への安心姿勢が、利上げ後退と豪ドル安の材料に）
17:30 英4-6月期国内総生産[速報]
（4−6月は世界的に成長が減速。一定の低迷は織り込まれる）
23:00 米7月消費者信頼感指数
（雇用低迷や債務問題への懸念が下振れ要因。ガソリン下落や株価復調が悪化を緩和）
23:00 米6月新築住宅販売件数
（先行指標である建設許可件数は小幅な増加。高級物件を中心に価格も下げ止まり）
＜27日・水＞
10:30 豪4-6月期消費者物価指数
（資源高の一服や豪ドル高効果が物価を抑制。利上げ後退が豪ドルの上値を抑える）
18:30 スイス7月KOF先行指数
（前週は安全逃避のスイス・フラン高に高値警戒感が見られる。調整続落を左右）21:30 米6月耐久財受注
（日本からの部品供給停滞の余波が伸び悩みの撹乱要因）
27:00 ベージュブック[米地区連銀経済報告]
（雇用低迷や債務上限引き上げ交渉の難航などが景気判断の重石に）
時間未定
独7月消費者物価指数[速報]
＜28日・木＞
06:00 ニュージーランド中銀、政策金利発表
（会合前までは利上げ地ならし期待がNZドルを支援。その後は利上げ見送りや材料出尽くしで短期反落に警戒感）
18:00 ユーロ圏7月消費者信頼感[確報]、鉱工業信頼感、業況判断指数
（ドイツのZEWやIFO景況感指数を始め、7月の欧州指標は総じて悪化）
21:30 米新規失業保険申請件数
（1週ごとに改善と悪化を繰り返す。前週は悪化のため、反動改善が焦点）
23:00 米6月中古住宅販売成約指数
（住宅市場は5月までの悪化の反動や、住宅ローン金利の低下などが下支え）
＜29日・金＞
08:50 日6月鉱工業生産[速報]
（生産復旧や夏の電力不足に備えた前倒し生産などが上振れ要因。株高・円安を支援）
17:30 英6月住宅証券融資残高、住宅ローン承認件数
（英国の住宅金融関連は底這いが続く）
21:30 米4-6月期国内総生産[速報]
（日本からの部品供給停滞や在庫圧縮などが低迷要因。輸出の好調さが過度な下押しを抑制）
22:45 米7月シカゴ購買部協会景気指数
（自動車産業の拠点。日本からの部品供給再開や資源下落などがサポート要因）
（資源反落による物価上昇の一服が今後の利上げ幅を抑制し、ユーロの上値を抑える）
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前週末22日には円全面高が再燃。
ギリシャ救済策の長期的な実効性への懸念や、格付け機関がギリシャ国債を制限的なデフォルト（債務不履行）とするという見通しを示したことなどがユーロ安とリスク回避の円高を促した。
さらに米政府と議会の債務上限引き上げを巡る交渉の難航も、ドル安とリスク回避の円高を後押しさせている。
ユーロについては危機対策の一旦の好材料出尽くしや、「問題先送りに過ぎない」という慎重論などから、ユーロの戻り売り圧力が根強い。
一方で中国など海外中銀による欧州の財政支援や、外貨準備高のドル偏重是正に伴うユーロの押し目買いも観測されている。
ちょうどテクニカルの日足・一目均衡表では、先行スパンの雲の上下限が今週にかけて1.4310-1.4455ドルに位置している。
こうしたレンジを中心として、「ユーロの上値は重いが下値は限定的」という横這い相場に移行する可能性がある。
ユーロ/円も今週前半は方向性を探る手探り相場となりそうだ。
一方、ドルは債務上限の引き上げ難航が重石となる。
海外ヘッジファンドなどの短期筋には8月2日までの交渉期限に間に合わないリスクを想定し、8月1日からの日本での外為証拠金取引での証拠金（レバレッジ）規制とあいまって、ドル安や円全面高を仕掛ける動きも見られる。
しかもドル/円では前回安値の76.25-30円前後や75円の節目を割り込むと、デジタル・オプションやノックアウト・オプションなどの大量ストップロス（損切り）を誘発。
ドル売りが新たなドル売りをあぶり出すという、3月時のようなドル急落（円急騰）を招きかねない。
こうしたアクシデントに備え、78円割れや75-80円レンジの中間点にあたる77.50円などにかけては、日本の当局による円高阻止介入が注目されるだろう。
仮りに米国の債務問題の解決が遅れるとドル暴落のリスクがある反面、こうしたリスクを織り込む形でのドル安・円高に対しては、米国サイドのドル安危機感により、日本の介入が容認されやすい。
その他、今週は米国で重要指標や地区連銀経済報告、米国債入札などの重要イベントが相次ぐ。
最近の経済指標は強弱入り混じった内容が目立つが、米国債の金利自体は下げ止まってきた。
根強いドル安リスクと、過度な悲観の修正によるドル反発の行方が注視されそうだ。
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経済指標・イベント解説（時間は全て日本時間。予定・未定を含む）
＜25日・月＞
10:30 豪4-6月期生産者物価指数
（資源高の一服や豪ドル高効果が物価を抑制。利上げ後退が豪ドルの上値を抑える）
11:30 白川日銀総裁、講演
（円高への危機感や追加緩和の可能性を示唆すると円高に歯止め。失望の円高リスクも）
21:30 米6月シカゴ連銀全米活動指数
23:30 米7月ダラス連銀製造業活動指数
（日本からの部品供給再開や資源安などが支援材料）
＜26日・火＞
07:45 NZ・6月貿易収支
（商品関連の輸出の堅調さが貿易黒字とNZドル高をサポート）
12:05 スティーブンス豪中銀総裁、講演[シドニー]
（欧米中リスクへの警戒や物価安定への安心姿勢が、利上げ後退と豪ドル安の材料に）
17:30 英4-6月期国内総生産[速報]
（4−6月は世界的に成長が減速。一定の低迷は織り込まれる）
23:00 米7月消費者信頼感指数
（雇用低迷や債務問題への懸念が下振れ要因。ガソリン下落や株価復調が悪化を緩和）
23:00 米6月新築住宅販売件数
（先行指標である建設許可件数は小幅な増加。高級物件を中心に価格も下げ止まり）
＜27日・水＞
10:30 豪4-6月期消費者物価指数
（資源高の一服や豪ドル高効果が物価を抑制。利上げ後退が豪ドルの上値を抑える）
18:30 スイス7月KOF先行指数
（前週は安全逃避のスイス・フラン高に高値警戒感が見られる。調整続落を左右）21:30 米6月耐久財受注
（日本からの部品供給停滞の余波が伸び悩みの撹乱要因）
27:00 ベージュブック[米地区連銀経済報告]
（雇用低迷や債務上限引き上げ交渉の難航などが景気判断の重石に）
時間未定
独7月消費者物価指数[速報]
＜28日・木＞
06:00 ニュージーランド中銀、政策金利発表
（会合前までは利上げ地ならし期待がNZドルを支援。その後は利上げ見送りや材料出尽くしで短期反落に警戒感）
18:00 ユーロ圏7月消費者信頼感[確報]、鉱工業信頼感、業況判断指数
（ドイツのZEWやIFO景況感指数を始め、7月の欧州指標は総じて悪化）
21:30 米新規失業保険申請件数
（1週ごとに改善と悪化を繰り返す。前週は悪化のため、反動改善が焦点）
23:00 米6月中古住宅販売成約指数
（住宅市場は5月までの悪化の反動や、住宅ローン金利の低下などが下支え）
＜29日・金＞
08:50 日6月鉱工業生産[速報]
（生産復旧や夏の電力不足に備えた前倒し生産などが上振れ要因。株高・円安を支援）
17:30 英6月住宅証券融資残高、住宅ローン承認件数
（英国の住宅金融関連は底這いが続く）
21:30 米4-6月期国内総生産[速報]
（日本からの部品供給停滞や在庫圧縮などが低迷要因。輸出の好調さが過度な下押しを抑制）
22:45 米7月シカゴ購買部協会景気指数
（自動車産業の拠点。日本からの部品供給再開や資源下落などがサポート要因）
（資源反落による物価上昇の一服が今後の利上げ幅を抑制し、ユーロの上値を抑える）
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