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日本株週間展望 [株式展望]

9月1週(5-9日)の日本株は、日経平均株価が9000円を挟んだもみ合いとなりそう。

景気減速懸念や米国債格下げなどのショックで、世界的株安に見舞われた8月中旬までの動きからは出直ってきたが、底流にある各種不安要素の払拭には至らず、ここからの反発力は限られる。

世界主要93の株価指数は8月にベネズエラ、ベトナム、ジャマイカなど7指数を除き下落。

独DAX指数が19%安、イタリアが16%安など、債務・金融システム問題に揺れるユーロ圏の落ち込みが厳しい。

下旬に反発基調を強めたとはいえ、米ダウ工業株30種平均も4.4%、日経平均も8.9%下げた。

9月2日の日経平均終値は8950.74円。

米資産管理サービス会社のステート・ストリートがまとめる世界の投資家信頼感指数は、8月に89.6と前月の102.5から急落。

世界の投資家行動は、日本株の需給にも大きな影響を与えている。

東京証券取引所が1日に公表した8月4週(22-26日)の投資部門別売買動向では、海外投資家は2222億円を売り越し、5週連続売り越し期間中の売越額合計が1兆円を超えた。

年金資金や企業の自社株買いの動きを反映する信託銀行のほか、個人など国内の純投資家は海外勢とは対照的に買い越し基調を継続している。

ただ、国内勢は下値を買う姿勢が徹底されており、相場水準の押し上げ役としては力不足。

腰の引けた海外勢の影響で、8月の1日当たりの東証1部売買代金は1兆3041億円と、1-7月の平均より約8%少ない。

足元で発表されている国内外の経済統計は、景気の先行き不安を払拭する状況にはないようだ。

米供給管理協会(ISM)が1日に発表した8月の製造業景況指数は50.6と、前月の50.9から低下し、水準は2009年7月以来の低さだった。

日本の7月の鉱工業生産指数は、前月比0.6%上昇と4カ月連続のプラスながら、エコノミスト予想の中央値(1.4%上昇)には届かなかった。

市場の不安心理を和らげようと、米国のオバマ大統領は8日に雇用と米経済に関して上下両院合同会議で演説する。

日本では6、7両日に日本銀行が金融政策決定会合を開催予定。

追加金融緩和への期待は膨らむが、先進諸国は深刻な財政悪化問題に直面、すでに超低金利状態にあり、切れるカードには自ずと限界がある。

このほか、9月1週の日本株に影響を与えそうな材料は、国内では8日に8月の景気ウオッチャー調査や7月の機械受注が発表予定。

海外では、6日に米国でISM非製造業景況指数、9日には中国で8月の消費者物価や鉱工業生産の公表がある。

米国は、週初の5日は祝日休場だが、週央にかけバーナンキ議長をはじめ、各連銀総裁の講演が相次ぎ、金融緩和の方向性を探る布石にもなりそうだ。





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