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相場判断に有用な売買動向分析 [投資の心得]

株式用語に手口という言葉があります。

これは、どの会員(証券会社)がどの銘柄にどれだけの売りまたは買いを行ったかということです。

これを分析してみることが個々の銘柄の株価の行方を占うのに有効だとされています。

これは銘柄ごとに日々取引所から売買株数の多い順に発表されます。

特定の会員が継続的にもとまって買いまたは売りを執行している場合は、その背後には何かあると判断されるわけです。

ただ、個別の手口は会員業者だけが端末画面でみることができるだけで、一般の投資家が何時でも直接みることができるというものではありません。

ただ、銘柄を指定して取引の証券会社に頼んでデータをとってもらう方法があります。

こうした個別銘柄の手口はさておいて、株式市場全体としての売買動向でしたら、投資家の種別に取引所から週間単位で発表され、その内容は新聞にも掲載されています。

インターネットを通じて取引所のホームページでみることも、ダウンロードすることもできます。

機関投資家は銀行、信託銀行、生損保、事業法人、投資信託に分類され、個人については現金と信用に分けられています。

この他に外国人投資家と証券会社の自己売買があります。

これらの投資家別に株数と金額の両方で売りと買い、そして売買の差額を知ることができます。

この売買動向を分析することによって相場判断に役立てることができますから、これを時系列的に自分のデータとして蓄積することが役にたちます。

過去の経験則からしますと、例えば相場の安値圏で外国人が買い越しに転じて継続的に買い越しが続いている場合は、相場の上昇転換を示唆することがあります。

また、相場がかなり上昇した後、外国人が売り越しに転じますと、それから暫くして相場が天井を打つということも多く見受けられます。

これは株式市場で外国人の売買の比重が高まっていることと、外国人は早め早めに動くという習性があるためかもしれませんが、外国人の動きに触発されて、国内の投資家が動き出す習性があるためともみられています。

安値圏では外国人に続いて動くのが個人の現金買いというのが定説です。

安値圏では短期売買ではなく、長期方針で買うという性格の資金が動くわけですから、年金資金等長期の資金を動かす一部の外国人や長期方針の現金買いの個人が動くというのは納得できると思います。

この投資家行動をフォローすることで相場の行方を占うことができますが、さらに投資家別に金額・株数の両方の数字が明らかですから、これによって売買単価を計算することができます。

そうしますと、例えば外国人は低位株を買っているのか、値嵩株を買っているのか、そして売っているのは低位株か値嵩株ということがわかります。

値嵩株から低位株に乗り換える動きにあるとかといったような動きがわかるわけで、物色の大きな流れを判断することができます。

発表された週間単位の数字を漫然と見ているのではなく、時系列的に、さらに内容について売買動向を分析することが、投資に極めて有用な手段になることもあります。


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