SSブログ

日本株週間展望 [株式展望]

2月5週(27日-3月2日)の日本株は4週ぶりに反落しそうだ。

日本銀行の追加金融緩和をきっかけにした過剰流動性相場への期待、為替の円安も好感され、海外株式に対する出遅れ修正が進んだが、過熱感を無視した陶酔ムードは一服する可能性がある。

欧米株式、クレジット市場の変調にも注意を要する。

2月4週のTOPIXは前週末比2.9%高の834.29、日経平均は2.8%高の9647円と3週連続で上昇。

週初は、中国人民銀行が市中銀行に求める預金準備率の引き下げを決め、世界的な金融緩和の連鎖期待が広がった。

22日には、東京外国為替市場で昨年8月4日以来、6カ月半ぶりに1ドル=80円台に乗せる円安が進み、日経平均も同日、終値で昨年8月以来の9500円を回復した。

1月末時点のTOPIXの年初来騰落率は3.7%高と、世界の主要株価指数の中で独DAX指数の9.5%高、韓国総合株価指数の7.1%高、米S&P500種株価指数の4.4%高などに後れを取っていたが、今月23日時点ではTOPIXが13.8%高と独DAXの15%高に急接近、米韓仏、中国などの上昇率をしのぐ。

東証1部の上昇・下落銘柄数の比率から相場の過熱度を測る騰落レシオは昨年7月以来の140%超え、TOPIXの25日移動平均線からの上方かい離率は6%超と、それぞれ短期過熱を示す120%、5%を上回るが、強い相場展開が継続。

資産買い入れ等基金の10兆円増額、中長期的な物価安定のめどを当面1%に設定した14日の日銀決定への評価は、過熱感に勝っている。

東証が23日に発表した2月3週(13-17日)のデータによると、売買代金シェアで約6割を占める海外投資家は8週連続で日本株を買い越し、金額は2407億円と昨年7月1週(2899億円)以来の高水準。

海外勢の評価ぶりが裏付けられた。

ユーロ圏財務相会合によるギリシャへの第2次支援が決まった21日以降、ストックス・ヨーロッパ600指数は23日まで3営業日続落し、西欧の国債15銘柄のCDSスプレッドで構成されるマークイットiTraxx・SovX西欧指数は22日、347.7ベーシスポイントと1月18日以来、約1カ月ぶりの高水準を付けた。

ECBは28、29日にかけて2回目の3年物オペ(LTRO)を実施予定。

上昇トレンドの一服が予想されるとはいえ、株価指数の下げ幅は限られる見通し。

今後の日本企業の業績改善期待が強い上、なおPBRが1倍程度にとどまる割安性を評価する動きが根強いためだ。

27日に野村アセットマネジメントの「にっぽん割安低位株ファンド」、3月9日に三井住友アセットマネジメントの「日本割安株オープン」など、割安をうたう株式投資信託の設定が続くことも株式需給面で下支え要因となりそうだ。

このほか、2月5週の日本株に影響を与えそうな材料は、29日に1月の鉱工業生産、3月1日に2月の新車販売台数、2日に1月の全国の消費者物価指数が発表予定。

海外では、28日に米国で2月の消費者信頼感指数、3月1日に米供給管理協会(ISM)の製造業景況指数の公表などがある。

また1日には、バーナンキFRB議長の金融政策に関する半期に1度の証言が行われる。


nice!(21)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:マネー

nice! 21

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。