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「君子豹変」も必要な知恵 [投資の心得]

「バカの一つ覚え」という言葉があります。

何か一つのことを覚えると、これをどんな場合にでも使おうとすることを指した言葉です。

人間、生きていく過程で、様々な状況や場面に遭遇しますが、その時にはそれにマッチした判断を下して対処していかなければいけません。

その結論や行動はケースバイケース、現代のように変化の激しい時代には臨機応変であることが求められます。

いつも同じ行為の繰り返しでは「バカの一つ覚え」と言われかねませんし、これによって落とし穴にはまってしまいます。

このことは株式投資でも当てはまるのです。

株式投資に当たって最もいけないことは、「こだわり」だといわれます。

投資方法へのこだわり、銘柄へのこだわり、投資尺度へのこだわりなどです。

どうしても人間は自分が良いと考えたら、良いと思い込んでしまうものです。

これこそが「こだわり」であり、「過信」にほかなりません。

過信は何事においても危険と背中合わせです。

典型的なのがドライブテクニックへの過信、これが自動車事故の大きな原因になっています。

同じ銘柄に対する考えが、午前は強気であっても、午後には弱気になっても何ら構わないのです。

日常の生活で朝と夜で言うことが違っていたら、「彼の言うことはまったく信用できない、言うことがころころ変わるのだから」と批判を浴びることになります。

しかし、投資の世界ではこんなことにこだわってはいけません。

投資判断が時間の経過で変わっても何の不思議ではないのです。

これは材料の判断ミスのケースもありますし、材料自体に変化が生じることもあるためです。

突然、増益予想が減益予想に変化するといったようなことが起こるのです。

株式市場は世の中の変化を敏感に察知して動くものです。

しかも、最近は変化の動きも急です。

ですから今日は買いの材料とみられたニュースが、翌日には逆に評価が売りに変わることがあるものです。

買いだと考えて購入した銘柄について、判断を間違えたと思ったら直ちに売却することが必要なのですが、自分の判断は間違っていないとこだわって、売り損ねてケガが大きくなります。

ですから、株式投資においては、こだわりを棄てて臨機応変に対処する姿勢が重要なのです。

考えや意見をころころ変えてしまうことを「君子豹変」と言います。

冷やかす言葉のように聞こえますが、君子たるもの豹変しなければならない時はそれを恐れてはいけないという意味が含まれているといわれています。

株式投資では、この「君子豹変」のスタンスこそが、「こだわり」よりもずっと重要な姿勢です。

これが損失を小さくする知恵と考えてください。


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