ニューヨーク外為市場

7日のニューヨーク外国為替市場ではユーロが対ドルで下落。

昨年7月以来の大幅安となった。

欧州中央銀行（ECB）のドラギ総裁は最近のユーロ高について、インフレ率の行き過ぎた低下を招くとして懸念を表明した。

ユーロは主要16通貨のうち14通貨に対して下落。

ポンドは続伸。イングランド銀行（英中央銀行）のカーニー次期総裁の発言で、追加刺激への期待が後退した。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロはドルに対し前日比0.9％安の1ユーロ＝1.3398ドル。

一時は7月5日以来で最大の1.1％安となる場面もあった。

対円では0.9％下げて125円44銭。

円は対ドルでほぼ変わらずの1ドル＝93円63銭。

ドラギ総裁は7日、ユーロ相場の上昇が景気回復を後押ししようとするECBの取り組みの妨げとなることを示唆した。

総裁の発言はECBのウェブサイトに掲載された。

ECBはこの日、政策金利 を過去最低の0.75％で据え置いた。

ドラギ総裁は記者会見で、「相場上昇が持続的なものであるかどうか、物価安定へのリスクに関する当中銀の判断に変化をもたらすものかどうかを見極めたい」と述べた。

これを受けてドイツの2年債利回り は4ベーシスポイント（bp、1bp＝0.01％）下げて0.18％となった。

ポンドは対ユーロ、対ドルで2日続伸。

7月にイングランド銀総裁に就任するカナダ銀行（中央銀行）のカーニー総裁は、英議会で現在の金融政策で十分に景気を支援できるとの見方を示した。

イングランド銀行は7日の金融政策委員会（MPC）で、資産買い取りプログラムの規模を3750億ポンド（約55兆2200億円）で維持することを決めた。

政策金利であるレポ金利については、過去最低の0.5％に据え置いた。

ポンドは対ユーロで前日比1.3％上昇の1ユーロ＝85.26ペンス。

今月1日には、2011年10月以来の安値となる87.17ペンスに下げていた。

ポンドはこの日、対ドルでは0.3％上昇し1ポンド＝1.5716ドル。