SSブログ

日本株週間展望 [株式展望]

2月第2週(12-15日)の日本株は、TOPIXが14週続伸に挑む。

日本銀行の次期執行部体制、世界景気改善への期待で円安傾向が続く中、企業業績の回復を見込んだ買いが続きそうだ。

ただ、欧州ではユーロ高に対する警戒感も出てきており、要人発言などをきっかけに為替が反転すれば、相場の足かせになる。

2月第1週のTOPIX は前週末比1.6%高の957.35で終え、13週続伸。

日本銀行の白川方明総裁の任期満了前の辞職表明を受け、新総裁の下で強力な金融緩和が前倒しで実施されるとの期待が広がり、円安と連動し株高が進んだ。

6日には、日経平均株価 が終値で11,463円と、2010年4月のリーマン・ショック後の戻り高値を更新、約4年4カ月ぶりの高値を付けた。

TOPIXが14週続伸となれば、1972年10月4週から73年1月4週にかけて記録した約40年ぶりの連続上昇記録に並ぶ。

日銀の白川総裁は5日、4月8日の任期満了を待たずに、2人の副総裁の任期が到来する3月19日に辞職することを安倍晋三首相に伝えた。

正副総裁3人が交代し、次期総裁の下で臨む最初の金融政策決定会合は、4月26日から4月3-4日へ早まることになる。

日銀は、13-14日に2月の金融政策決定会合を開く。

政策変更はないと見方が大勢だが、政府が1月の月例経済報告で景気判断を8カ月ぶりに上げたのに続き、日銀も景気判断を上方修正する可能性がある。

このほか、14日には昨年10-12月期の国内総生産(GDP )が発表予定。

エコノミストによる事前予想の中央値は、前期比年率で0.4%増と昨年1-3月以来、3四半期ぶりにプラス成長となるもようだ。

7日に発表された昨年12月の機械受注 は、予想に反し前月比で3カ月連続の増加。

内閣府は、機械受注の基調判断について「緩やかな持ち直しの動きがみられる」とするなど、景気回復への期待が高まりつつある。

国内では企業決算の発表が峠を超え、今期計画を含め全体的な傾向が見えてきた。

通期見通し修正の社数ベースで見ても、上方修正(98社)より下方修正(133社)の方が多く、通期計画に対する4-12月期までの進ちょく率は78%となっている。

第1週には、今期は最終赤字見通しながら、構造改革計画が好感された富士通が上昇。

円安や販売計画の引き上げを受け、今期業績計画を増額したトヨタ自動車は約4年5カ月ぶりの高値を付けた。

他方、通期業績計画を下方修正した日立製作所、昨年10-12月期の営業黒字額がアナリスト予想平均に届かなかったソニー は下落。

今期利益見通しを減額したニコン、ヤマハも急落し、ニコンなど指数寄与度の大きい銘柄の下げが尾を引き 、日経平均の週間連続上昇の記録は12週で途切れた。

第2週の主要企業の決算発表予定は、12日にオリンパスやダイキン工業、13日に第一生命保険や東京海上ホールディングス、日揮、14日に新日鉄住金、NKSJホールディングス、楽天などがある。

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は7日、定例理事会後の会見で、ユーロ相場の上昇が「持続的なものであるかどうか、物価安定へのリスクに関する当中銀の判断に変化をもたらすものかどうかを見極めたい」と発言。

直近のユーロ高の動きをけん制する姿勢を見せた。

これを材料に為替市場ではユーロが売られ、一時1ユーロ =127円台後半まで円安・ユーロ高が進んだ状況が7日に一転、124円50銭まで円高方向に振れた。

昨年11月中旬以降、円安に連動して日本株は上げてきただけに、欧州金融当局者などの発言で為替トレンドに変調をきたせば、株式に影響が及ぶのは必至だ。

このほか注視される投資材料は、海外では13日に米国で1月の小売売上高の発表がある。

エコノミスト予想の中央値は前月比0.1%増と、3カ月連続の増加が見込まれている。

欧州では、11日にユーロ圏財務相会合、14日にはユーロ圏の10-12月期GDPが発表予定。

15、16両日ははモスクワで20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が開かれる。

春節(旧正月)に伴い、中国市場は15日まで休場となる。



nice!(31)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:マネー

nice! 31

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。