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今週の為替相場展望 [為替情報]

今週11月16日-20日週の為替相場は、ドル下値固めとユーロや資源国通貨(豪ドル、NZドル、カナダ・ドルなど)の戻り売り圧力から派生する円高圧力との綱引き持続が想定される。

ドル/円の週足テクニカルでは、26週移動平均線122.22円前後、一目均衡表の基準線120.97円前後、転換線120.84円前後などが下値サポートラインとして意識されるだろう。

各ラインなどを下値メドとした下値固めと、緩やかな下限切り上がりトレンドの定着が焦点となる。

雲の上限は来年2月にかけて、122.40円方向への右肩上がりを維持したままだ。

今週明けは、まず16日の日本の7-9月期GDPが注目される。

2期連続のマイナス成長が懸念されており、実際に悪化となれば一時的にリスク回避の株安・円高材料となる。

しかし、その後は日銀の追加緩和期待など、景気対策の思惑がリスク回避を抑制。

懸念ほど悪化しないケースを含めて、根強い日本株の押し目買いと円の戻り売り(ドル、ポンドなどの押し目買い)優勢の地合いが再確認される可能性がある。

今週の注目は、米FRBによる12月利上げ後の金融政策スタンス。

すでに12月利上げは織り込まれつつあり、今週の経済指標やFRB幹部の講演、18日のFOMC議事録などで、来年にかけての利上げスケジュールや利上げ幅を見極める展開となる。

12月の利上げ後、しばらくは様子見の姿勢が示唆されると、調整ドル安が警戒されやすい。

反対に緩慢なペースながらも、来年後半にかけての利上げ継続が意識されると、ドル/円などで「ドルが下がれば買い」という押し目買い地合いが支援される。

同時に今週はECBによる12月「追加量的緩和」の確率や手段、規模などを吟味する展開が続く。

すでにユーロ安が先行進展しており、今週の欧州経済指標が持ち直したり、前週に続いてECB幹部の意見が割れるようであれば、過度なユーロ安は抑制。

ユーロは戻り売り圧力と、ポジション調整的なユーロ買い戻しが交錯するジグザグ相場が想定されるだろう。

また、今週は18-19日に日銀の金融政策決定会合が予定されている。

日銀は12月の米FRBによる利上げ観測を受けたドル高・円安地合いなどもあり、当面は追加金融緩和を温存させる構えだ。

19日の結果発表や総裁会見などで、改めて早期の緩和期待が後退すると、短期的には失望円高を招くリスクをはらむ。

もっとも円に関しては、19日の日本の10月貿易収支で「中国発の世界減速」などを受けた輸出の低迷が確認される可能性が高い。

日本の経常黒字は4-9月の年度上期に持ち直したが、今後は海外現地法人の売上減少などを受けた所得収支黒字の頭打ちや、輸出再減速などにより、経常黒字の再減少が警戒される。

貿易赤字の再拡大や経常黒字の頭打ちは、為替相場での底流トレンドに影響を及ぼす為替需給面で円高圧力を後退させていく。

かたやドルに関しては、年末の年越えに向けた各国金融機関のドル需要が高まるなか、日本や欧州、中国などの新興国で、米利上げ観測などもあって、「ドル調達難」の資金逼迫に直面してきた。

流動性の面でのドル不足が、年末にかけてのドルの下支え要因となりやい。

さらに米国企業の年末決算に向けて、海外収益の本国ドル送金(ドル転)がドルを下支えする可能性がある。

裏表でユーロや資源国通貨の戻り売り圧力は続くものの、ポンドは来年の利上げ観測などで打たれ強さを見せており、全体としてリスク回避の円高が抑制される可能性がある。


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日本株週間展望 [株式展望]

11月3週(16-20日)の日本株は、5週続伸が予想される。

国内で上期決算の発表が一巡し、投資家の関心は景気や企業業績の先行きに移ってきた。

世界経済に対する悲観の反動や今後の業績上振れ観測などから、売られ過ぎた株価を見直す流れが続く。

低迷が予想される7-9月期国内総生産(GDP)は、財政政策の発動期待からむしろ好材料と受け止められる可能性がある。

第2週の日経平均株価は、週間で1.7%高の19,596.91円と4週連続で上昇。

雇用統計の内容が良く、米国利上げ観測の強まりから為替市場で1ドル=123円台までドル高・円安が進んだ。

中国懸念がくすぶる中でも、国内企業業績の堅調さが確認されたことも安心感につながった。

投資家の長期的な採算コストである200日移動線を明確に上抜け、年末に向け上昇トレンドが継続するとの期待が広がっている。

米国では16日にニューヨーク連銀の製造業景況指数、17日に鉱工業生産、19日にフィラデルフィア連銀景況指数の発表があり、いずれも改善が見込まれている。

国内では16日発表のGDPについて、市場予想は前期比年率0.2%減と2期連続のマイナスとなる見通し。

景況感が足元で回復過程にあり、悪影響は限定的となる可能性が高く、悪化しても補正予算など政策期待の浮上が下支え要因となりやすい。

18日の日本銀行の金融政策決定会合は、政策変更なしとみる向きが大半で、事前に期待が過熱し過ぎなければ、大きな反応はなさそうだ。

夏以降に高まった世界経済に対する過度の懸念は、米国の雇用統計や日本の景気ウオッチャー調査など10月指標が内外で堅調だったほか、中国での相次ぐ政策発動を受け和らぎつつある。

為替市場では円安圧力が高まりやすく、現状の為替水準で推移すれば、1ドル=117円台想定の輸出関連企業の下期業績は増額が見込まれる。

短期急上昇による短期的な過熱感がくすぶるため、200日線(19,311円)を一時的に試す場面はあり得るが、調整一巡後は業績や政策期待の買いが優勢となりそうだ。


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今週の為替相場展望 [為替情報]

今週11月9日-13日週の為替相場は、ドル下値固めとユーロや資源国通貨(豪ドル、NZドル、カナダ・ドルなど)の戻り売り圧力から派生する円高圧力との綱引き持続が想定される。

ドル/円の週足テクニカルでは、26週移動平均線122.09円前後、一目均衡表の基準線120.97円前後、転換線120.67円前後などを上抜け回復してきた。

各ラインなどを下値メドとした下値固めと、緩やかな下限切り上がりトレンドの定着が焦点となる。

雲の上限は来年2月にかけて、122.40円方向への右肩上がりを維持したままだ。

今週明けからは、6日の米雇用統計の大幅改善と米FRBの12月利上げ観測の高まりを受けた世界株の動向が注目される。

6日の米国株市場は、利上げ警戒が重石となりながらも打たれ強さを見せた。

FRBの12月利上げに対する織り込み進捗が示唆されたほか、「米国経済の改善は世界経済の回復に寄与する」、「米国経済は1回の利上げに耐え切れるほど底堅い」という前向きな評価が見られている。

週明けから日本株や中国株など、アジア株が上昇となれば、リスク選考の円安地合いが想定されやすい。

ドル/円は短期調整的なドル安・円高余地が警戒されるものの、クロス円では円安「出遅れ修正」的な円安・外貨高の余地が残されている。

今週の注目は、米FRBの12月利上げの織り込みを受けた今後の米金融政策。

今週は米国の経済指標やFRB幹部の講演が相次ぐ。

こうしたイベントにより、「12月利上げ後」の利上げ継続スタンスが意識されると、ドルは押し目買い地合いがサポートされる反面、欧州通貨や資源国通貨、新興国通貨は戻り売り圧力が強まるリスクをはらむ。

反対に米国経済の成長ペース緩慢さや根強い低インフレ圧力、FRBの1回の利上げ後の様子見姿勢が意識されると、ドルの上値を抑制。

ドル/円は短期調整的なドルの下押しと下値固めが意識されながらも、FRBの緩やかな利上げペースへの安心感が広がると、日米株などの世界株の上昇を支援する。

クロス円での円の戻り売り(外貨の押し目買い)により、日本では基本的な株高・円安の地合いが維持されそうだ。

また、今週10-11日に中国の経済指標が公表される。

追加利下げなどの経済対策を受けて、急激な景気減速やデフレ圧力の一服が示されると、資源国通貨の上昇やリスク選好の株高・円安が支援されやすい。

ただし、中国経済については、先行き複合課題が山積したままだ。

改めて構造的な低成長入りが再確認される可能性も消えてない。

その場合は米FRBの利上げ警戒とドル高圧力とあいまって、対ドルでの資源国通貨や資源国通貨の戻り売り圧力が持続。

対円でもこうした通貨の下落(円高)リスクは警戒される。

その他、ドル高と裏表では、ユーロやポンドの戻り売り圧力にも警戒を要する。

とくにユーロについては、12月ECB理事会での追加量的緩和観測がユーロ安。

ユーロ安・ドル高の先行進展を受けて、12月緩和の温存見通しが広がるとユーロの自律反発という手探り相場が想定されるだろう。

円に関しては、来春の春闘に向けて政府・日銀による企業への賃上げ要請「共闘」圧力が強まってきた。

企業経営者に賃上げを決断させるためには、製造業の想定為替レートである1ドル=117-118円前後の死守と、先行きの円高・デフレへの逆戻り不安の完全払拭が不可欠となる。

引き続き政府・日銀による「円高逆戻り恐怖症」の完全払拭に向けた政策対応の連打と政策信任の向上努力は無視できない。


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